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第26話 あなたは逃げなかった②

ผู้เขียน: 花柳響
last update วันที่เผยแพร่: 2026-06-23 06:01:54
「安心?」

「ええ。私の隣に立つ人が、壊れやすいだけの人ではなかったので」

 壊れやすいだけ。

 その言葉に、反射的に眉が動いた。

 紅茶の表面に浮いた光が、細く揺れた。

「壊れてない、とは言わないんですね」

「言えば、失礼でしょう」

「正直ですね」

「あなたには、取り繕うほど嫌われます」

 言い返せなかった。

 その通りだったからだ。

 綺麗な言葉で包まれるほど、私は身構える。優しくされるほど、その下にある値札を探してしまう。誰かに差し出された椅子に座る前に、そこから立ち上がれなくなる仕組みがないか考える。

 そんな自分を、私は少し持て余していた。

 食堂の扉が、控えめに叩かれた。

 律が短く入室を許すと、相良さんが銀色の盆を持って入ってきた。盆の上には、白い封筒が三通と、薄い書類の束が載っている。

「失礼いたします。晩餐会の招待状の確認でございます」

 さっきまでの空気が、ほんの一瞬だけ固くなる。

 相良さんはテーブルの端へ封筒を並べた。封筒の紙は厚く、角がきちんと揃っている。表には榊家の紋が控えめに押されていた。

「慈善晩餐会?」

 思わず聞
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